Primax > ジャン・ピエール・カシニョール
1935年、フランスに生まれる。 「奇妙なことだが、パリ生まれのカシニョールが、フランスで知られるようになったのは、アメリカを経由し日本で評価されてからのことであった」とパリ・ムルロ工房の摺師シャルル・ソルリエは記している。 |
また、ソルリエは「カシニョールは石版の技術的可能性を全て十分にきわめ…ボナールとヴィヤールの教えを十分同化吸収し…職人と同じくらい石版技術に通じている」ともいっている。 転写紙で摺りあがりの結果に応じて次々に多彩な色彩構成を試みるという彼のリトグラフは、夢見る女性像を魅力的に描き甘美である。最初のリトグラフを1965年に手がけて以来30年にわたり、カシニョールは描き続けている。 彼は多作ではないが数年来高い評価を得ており、作品は発表されると同時に募集家の手に渡る。作品を構成するに当たっては1枚の油絵から出発し、新たなる発想を得て別次元の視覚的な表象へと導く。 |
|